レオナルド・ダ・ヴィンチとマルク・シャガールと斎藤吾朗さん
- 2016年1月10日
- 読了時間: 3分
近所の渡会さん(行きつけの、おもしろい酒屋さんです)のすすめで、
斎藤吾朗先生(画家)の個展@西尾市 に行ってきた。

斎藤さんは1947年西尾市生まれ。
ルーブル美術館で日本人として初めて『モナ・リザ』を公認模写したんだそうです。
ルーブル美術館やオルセー美術館にも作品が収蔵されて、
ハーバード大学で客員教授を務めたこともあるんだと、斎藤さんと会った後で知りました。
(ちなみに、公認模写した画家は歴史上これまでに62人。
20世紀以降は、マルク・シャガールと斎藤さんの2人のみなんだそう。)
まず『赤』が目に飛び込んでくる。

本物は、オルセー美術館に収蔵されている。
(わたしはこの作品が一番好きになった!)

なんだか『ウォーリーをさがせ!』を読んでるような・・・・

ちなみに多摩美大の卒業論文では、「浮世絵の日本洋画及び斎藤吾朗への影響」なんていう
論文をかいちゃったらしい。
(本気なのかちょっとした冗談なのかよくわからないけど、ちょっとおもしろい。)
三河のお祭りや風景なんかもたくさん描いていらっしゃるので、知ってる人がいないかつい探してしまう。
(ちなみに、酒屋の渡会さんは、お祭りの絵の中に一升瓶をもって登場してた!)

斎藤さんは、幼い頃から庶民の中で生まれ育った「浮世絵」がいつも気になる存在だったんだそうです。
パリに留学してモナ・リザを模写しながら、
モナ・リザは彼の母であり、背景の山脈は故里ヴィンチ村の風景と感じた(本当かどうかは置いておいて、)斎藤さんは、自分も母と母に連なる三河の風土を描くべきだと悟ったんだそうです。
以来、現代の浮世絵師の気分で
身の周りの風物を子供の落書きさながら描き続けているとのこと。

斎藤さんの、その素朴で謙虚な佇まいにすっかり惹き込まれた。
初めて会ったわたしたちにも、丁寧にやさしく絵のことを話してくださって、
「ふつうのおじいちゃん」だった。
やさしそうなおくさんも、隣でニコニコ笑ってた。
世間的にみればきっと、偉業をなしたすごい人、なのに
ちっとも威張ったところがなくて、
「そんなことは大したことじゃないんだよ、もっとだいじなことは他にあるから、」という佇まい。
あそびごころいっぱいの、三河の素朴な風景や名もなきたくさんの人がいっぱいつめこまれた絵をみると、斎藤さんのやさしい心がしみじみ伝わってくる気がする。

やろうと思えば、もっともっと、地位や名声を得ることもできた人なんだと思う。
そういう世界で、のし上がることもできたんでしょう。
でも、そういう道は選ばずに、やさしい心で三河の姿を描き続けている。
去年の暮れに出会った、忘れられないことばがある。
「本物は、いつも謙虚で礼儀正しい。中途半端な人ほど、虚勢を張って威張り散らす。」
「すべて、人生の目的は、しあわせになること。」

「この人は、本物だ。素敵だ。こんな風になれたらいいのにな」って思う人は、
優しく謙虚で、しずかな強さがある。
短い人生ながらいろんな人を見てきて、
しあわせになるためにやっているはずのことが、
いつのまにか ふしあわせの源になってしまったり
「あれ、こんなはずじゃなかったような気がする!」ってなってることがある。
大切なものは何かをしっかり見極めないと、
ほんとうに欲しかったものから遠くに行ってしまうことがあると思う。
なにがほんとうのしあわせかは、その人にしかわからないけれど、
斎藤さんのような、しずかで素朴な「しあわせ」を
素敵だと思う心を大切にしたいと思う。
今年は、
ほんのすこしでも「強く、優しく」なれますように!





















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